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幻想聴き比べ4 ガーディナー指揮 ORR
2008年08月01日 (金) | 編集 |
ベルリオーズ幻想交響曲 作品14 

   ジョン・エリオット・ガーディナー(指揮)
  オルケストル・レヴォリューショネル・エ・ロマンティーク〈ORR〉
1991年9月16-18録音
PHCP-5093    


 ガーディナー(1943-)は、オリジナル楽器を用いてロマン派以降の作品を演奏するためのオルケストル・レヴォリューショネル・エ・ロマンティーク〈ORR〉を1990年に組織・創設し、演奏活動を行っています。ガーディナーのレパートリーとしては、古典派以前の作品だけでなく、フランス近代、イギリスの作品も得意としています。

 オリジナル楽器(特に金管楽器)を用いての幻想。ここでの演奏は、現代では主流となっている鋭角的で研ぎ澄まされた響きとは大きく異なっています。ある種牧歌的ともいえるし、またモーツァルトのディヴェルティメントを聴くかのような興趣があり、非常に新鮮かつ鮮烈です。
 和みとくつろぎの要素をもった幻想とも言えるこの演奏では、緩急、強弱、陰陽の演じ分けだけでなく、音色の剛柔という新しい要素までも意識させてくれます。

  牧歌的、楽興的な部分だけに着目すると、2楽章「舞踏会」、3楽章「野の情景」での演奏だけが際立っているようにとられるかもしれませんが、4楽章「断頭台への行進」でのダイナミックで息をのむような迫力も兼ね備えた演奏であり、全体を通して非の打ちどころのない、新たな発見と感動の連続と言ってもよい秀演ですね。

 当方、携帯プレーヤーに10種類前後の幻想を入れて、常々愛聴しています。そんなこともあって、幻想はある程度慣れっこになっており、滅多に驚き・感動というのはなくなってきています。そんな状態で「おお〜っ!これはすごいんでないかい?」と思えたこの演奏は、数ある幻想CDの中で、楽にベスト5入りは果たすでしょう。幻想ファンなら是非とも座右において欲しいCDです。



【幻想の鐘】
鐘の聴き比べ動画です(各2分×19種類)。きょへ〜っ!うげっ!あまりにもマニアック過ぎる(+_+) 当方ですら、全部ちゃんと聴いてませんので、くれぐれもほどほどにm(__)m
【ニコニコ動画】ベルリオーズ 幻想交響曲 第五楽章 鐘聴き比べ


幻想の鐘について研究したこんなページもあるんですよ〜♪すごすぎません?
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幻想聴き比べ3 スクロヴァチェフスキ ザールブリュッケン放送響
2008年04月20日 (日) | 編集 |
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《曲目》
ベルリオーズ幻想交響曲 op.14 録音:2002年11月27-9日
ベルリオーズ:「ロメオとジュリエット」より『愛の情景』 録音:2003年6月26日
《演奏者》
スタニスラフ・スクロヴァチェフスキ(指揮)
ザールブリュッケン放送交響楽団

 聴きどころ満載の出色の演奏です。第2楽章の「舞踏会」では、主題を奏でる艶のある弦楽器の音色に聴きほれます。ハープの音も際立っていて華やかで趣のある「舞踏会」となっています。

 ごく当り前のことだったのかもしれませんが、初めて気づいたことがあります。(^^ゞ 楽曲にもよりますが、フォルテッシモ・クレッシェンドだからといって、全楽器・全セクションが一律にフォルテッシモ・クレッシェンドである必要はないということです。本作では、管楽器、弦楽器をより融合し、曲想を際立たせるため、たとえば管楽器だけを大きく鳴らしたり、弦楽器だけをディミニエンドさせたりというような工夫が随所にあるように感じました。それによって各セクションの旋律が個性的に表現でき、楽曲の奥行きがより深くなります。

ちなみにザールブリュッケン放送交響楽団は、2007年9月にカイザースラウテルンSWR放送管弦楽団と合併し、現在はザールブリュッケン・カイザースラウテルン・ドイツ放送フィルハーモニー管弦楽団となる。とにかく長い呼称ですね(^^ゞ ザールブリュッケン放送交響楽団では、チョン・ミョンフンも首席指揮者を務めていました。
 また、スクロヴァチェフスキは、2007年4月から読売日本交響楽団(読響)の常任指揮者に就任しますね。ザールブリュッケン放送響でのブルックナー全集などのCDでも好評を博しており、早速プログラムにはブルックナー、ブラームスなど本家本元のドイツものが並んでいます。

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幻想聴き比べ2 大植英次 大阪フィル 《3/30 オーケストラの森》 
2008年04月02日 (水) | 編集 |
3/30放送 NHK「オーケストラの森」より

ベルリオーズ:幻想交響曲 
大植英次指揮 大阪フィルハーモニー交響楽団
[ 収録: 2008年2月14日, ザ・シンフォニーホール ]

 ベルリオーズの「幻想」は名前の通り、聴く者を幻惑し虜にするような色彩の乱舞、めくるめく絢爛豪華な壮大な一大絵巻とも言うべき作品である。絶妙なオーケストレーションから繰り出されるあの手この手の技法、管楽器と弦楽器とのダイナミックな対置などがどこまで作曲家の意図を反映して表現できるかが勝負ともいえる。この曲では、主旋律と副旋律とがお互いに譲らず主張しあう箇所も多いが、微妙なバランスをとりながら音の広がりを示す演奏が求められる。一言でいえば、「陰影」をうまく対比して表現できるかが聴きどころである。
 テレビでの鑑賞という部分も当然大きなマイナス要因含むはずですので、生だったら全然違うのかもしれません。その辺を含めて今回の大フィル。話半分であえて書くとすれば・・・。魅惑的であるはずのフレーズがもう1つ伝わってこない。ピアニッシモが透明で澄んだ音ではなく茫漠としてしまっている。木管と弦との対話の部分で、どちらかの旋律がぼやけてしまう。

 骨太なスタイルなのでしょうか。ブルックナー、ブラームスなどには適したどっしりと重みのある響きに聴こえました。木管・金管のソロパートは聴き応えがありましたし、弦楽器の統一感もやはりさすが一流のオケと感心する部分が多々ありました。緩急・強弱をもう少し意識して表現できればもっと素晴らしい幻想になった気がします。

 最近の当方のお気に入りは、「エマニュエル・クリヴィヌ指揮 国立リヨン管弦楽団」の幻想(下記写真参照)。このCDのレヴューはまた後日。

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ロジェヴェンの『幻想』
2008年03月01日 (土) | 編集 |
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《曲目》
・ベルリオーズ:幻想交響曲 op.14 録音:1971年9月9日
・チャイコフスキー:『フランチェスカ・ダ・リミニ』 録音:1960年9月9日
《演奏者》
ゲンナジー・ロジェストヴェンスキー(指揮)
レニングラード・フィルハーモニー交響楽団

 幻想交響曲のこの超弩級の迫力は何だ!一気呵成に畳みかける情熱と歓喜。観客を興奮の坩堝に引き込む豪胆かつ雄渾な指揮。こんなに迫力に富んだ火を噴くような熱演にはめったに遭遇できるものではありません。もし観客だったら絶対「ブラボー」と叫ばずにはいられない臨場感を感じました。ロシアのオケ独特の金管群の咆哮も魅力的です。
 フランス指揮者のクリュイタンスミュンシュマルティノンあたりの演奏をお手本と考えていた当方にとっては、言わばカルチャーショック状態(^^ゞフランス産の演奏が極彩色の豪華絢爛たる「幻想」だとすれば、こちらは荒れ狂う嵐のような「幻想」とでも言うのでしょうか。
 カップリングの「フランチェスカ・ダ・リミニ」も迫力に富む演奏。「幻想」とも楽曲のコンセプトが比較的似ており、ナイスカップリングです。
 ますます「幻想」が好きになってしまいました。現在不調法ながらドボコンモーツァルトのクラリネット協奏曲の聴き比べをしてますが、「幻想」も聴き比べ始めちゃいます。

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