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市川崑の訃報にふれて 犬神家の一族
2008年02月16日 (土) | 編集 |
享年92。犬神家の一族で30年ぶりにリメークを発表した市川崑
チェーンスモーカーだった監督が、1本でも多く映画を撮りたいために禁煙したエピソード。
「まだまだこれから」と楽しみにしていた矢先でした。

女優を美しく撮ることが非常に巧みな監督でした。
アングルやコマ割でも独特の美意識をもち、
タイトルでの文字折り曲げ配置タイポグラフィー
火の鳥」「東京オリンピック」での実験的映像
などなど・・。忘れられない監督です。

遺作となった犬神家の一族
あえてアングル・コマ割り・脚本はほとんど前作と同じにしています。
それではなぜリメークする必要が?
その答えは、キャスティング、俳優陣の演技にあると思います。

《新旧同一人物》
 金田一耕助:石坂浩二  等々力署長:加藤武  神主:大滝秀治
《別役での出演》
 梅子/琴の師匠:草笛光子
《新旧対比》
 野々宮珠世:島田陽子⇒松嶋菜々子 
 犬神佐兵衛:三国連太郎⇒仲代達也
 長女 松子:高峰三枝子⇒富司純子
 次女 竹子:三条美紀⇒松坂慶子
 三女 梅子:草笛光子⇒萬田久子
 竹子の夫 寅之助:金田竜之介⇒岸部一徳
 松子の長男 佐清/青沼静馬:あおい輝彦⇒尾上菊之助
 柏屋亭主・志摩久平:三木のり平⇒林家木久蔵
 那須ホテル女中・はる:坂口良子⇒深田恭子

松嶋菜々子の思慮深く、物言わず静かに煩悶する女性像が本当に素敵でした。ふだんの沈鬱な表情から一変して静馬と再会した時の満面の笑顔が際立ちました。また別の松嶋菜々子の美しさを発見させられました。

富司純子の気丈すぎる女。子を思うゆえにどこまでも思いつめる女性像は、まるで劇中人物そのものの化身のようでした。最後に煙草盆を引き寄せる場面。それが何を意味するかは、前作を見た人ならピンとくるところです。本当に自然に、死を覚悟した女とは思えないような挙措。神々しくもあり、傷ましくもありました。名演技です!

萬田久子の大人の色香。ときにひょうきんに、ときにエゴ丸出しという女性像をうまく演じていました。松坂慶子も貫禄の演技。場になじむ雰囲気をうまく醸し出していました。

脇役ですが、主役以上に骨格となる加藤武の等々力署長。この人の「よし、わかった」を聞くだけでも見た甲斐があるというもの(^^ゞ岸部一徳の独特の存在感は絶品ですね。この人については本当にたくさん語りたいことがありますが、今回は割愛m(__)m

深田恭子は、事件とは無関係な数少ない登場人物ということで一服の清涼剤ともいうべき役どころです。深田恭子のさわやかな印象といい、前回の坂口良子といい、このキャラクターの天真爛漫ぶりが見る者をホッとさせてくれます。

金田一シリーズでは欠かせない人物だった三木のり平。ほんの短い出演時間ですが、これを見るのが本当に楽しみでした。絶対笑わせてくれる味わい深いキャラクターでした。今回は林家木久蔵。のり平に恥じぬ好演です。

木久蔵は現在親子襲名興行中ですが、このたび木久扇に改名します。木久扇のネタで「昭和芸能史」、映画全盛期の見聞記は当方お気に入りのネタです。嵐寛寿郎の鞍馬天狗・明智小五郎、大河内伝次郎の描写もとても面白く、軽妙洒脱で臨場感があって大好きな噺です。氏は正真正銘の映画ファンで、高座でも「今度市川崑監督の犬神家に出るんです」ととてもうれしそうに話していたのが思い起こされます。

もう一度問いかけてみます。あえて「犬神家」をもう一度撮る必要があったのか?
答えは迷わず「イエス!」です。
オールドファンを唸らせる前作以上のキャスティングと監督の期待に応えた俳優陣に乾杯!
 
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