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武士の一分
2008年03月27日 (木) | 編集 |
 「たそがれ清兵衛」、「隠し剣鬼の爪」に続く山田洋次監督時代劇三部作3作目。
 江戸の武家社会では、妻の不義密通をはたらいた場合、相手の男を討つことが許されており、これを「女敵討」と言ったそうです。同種のテーマは時代劇ではよく取り上げられており、五味康祐の「薄桜記」の丹下典膳(丹下左膳)も満身創痍となりながらも敵討ちを果たすというお話です。市川雷蔵主演で映画化されています。本作は、隻腕隻眼の丹下左膳を連想するシチュエーションでした。

 お毒見役で目の光を失った三村新之丞(木村拓哉)の家禄を保てるよう、妻加世(壇れい)は島田藤弥(坂東三津五郎)に尽力を依頼したことがきっかけで、加世は島田に不義の関係を強要されてします。そのことを知った新之丞は妻と離縁し、島田に果たし状を送るというお話。

 当方が強く印象に残っているのは、新之丞とお殿様との絡みの部分です。殿からお呼び出しがかかり白砂にて控えている新之丞に対して、「大儀」と一言。「こりゃだめだわ、お殿様ぼけてるわ」と観客皆が思ってしまいます。ところが、実は殿直々に新之丞は殿の命を救った忠義者であると称え、家禄を存続させたということが後になってわかります。同僚の山崎兵太(赤塚真人)が新之丞をたずねてきて縁側話している中でわかることです。
 この部分は山田洋次監督ならではの人情味が実によく出ていました。妻加世に無為な苦悩を背負わせた島田の非情さがクローズアップされて切なくなるシーンでもあり、またお殿様の慈愛にほっとするシーンでもありました。

 新之丞(木村拓也)の果し合いでのシーンも迫力がありましたが、それ以上に剣の師匠木部孫八郎(緒方拳)との特訓シーンは印象に強く残りました。

 山田洋次監督の映画は、いい意味で「わかりやすい」。観客が望んでいる通りの展開をてらいなく繰り広げてくれます。そこに好き嫌いはもちろん出てくるでしょうが。「飯炊き女」云々の下りも実に分かりやすく、それだけに泣けはしませんが、「皆の望む結末」と言えるでしょう。

 笹野さん大好き!
 この映画は、もちろん木村拓也、壇れいの演技が筆頭に挙げられるんでしょうが、この辺のコメントは多くの方にお任せします。当方としては、もっぱら笹野高史さん賛に徹します。
 前作「隠し剣 鬼の爪」での笹野さん評については、以前他のブログで触れたことがありました。ここではほんのちょい役。本作では出づっぱりです!
 
 《冒頭部》
 新之丞の屋敷で新之丞と加世が会話をしている前を掃除している笹野さん(徳平)が横切ったり、ちょこまかと辺りをうろついたり。「邪魔だよ!(爆)、主役の前通るなよ!(汗)」って感じなんですけど、それがいいんです!可笑しいんです!ある意味笹野さんの映画なんですから。

 《加世を追う場面》
 「何でこんなことさせるんだよ」という気持ちが体全体で表現されていましたし、「やはり、そうだったのか」と分かったときの徳平の途方に暮れるようなやるせない気持ち。徳平は断固口外しないと心に決めていましたが、加世の口から真実が新之丞に告げられます。

 《島田(坂東三津五郎)vs徳平(笹野高史)》
 笹野さんが善人面した冷酷非情の島田(坂東三津五郎)の家に、果たし合いを宣言しに行く場面。「くれぐれも油断めさるな」と話す徳平に対し、かっと眼を見開き「何を抜かす、この下郎が」と少し狼狽しながらも徳平を恫喝する島田。そんな島田に動じず飄々としている徳平。こんな場面は笹野さんの真骨頂ですね!

 《飯炊き女》
 「新しく飯炊き女を雇った」とそらぞらしく言ってのける徳平。笹野さんならではの芝居に心なごまされました。
 
 知り合いの役者さん(無名です。ごめんなさい)に言わせると、「笹野さんはずるい」って言います。その意味よくわかります。何も取り繕わなくても存在自体がもう絵になっているからです。表情や所作など醸し出す雰囲気自体が見る人を和ませます。

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テーマ:武士の一分
ジャンル:映画
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