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【落語】 雲助蔵出し ふたたび 9/30
2012年10月02日 (火) | 編集 |


雲助蔵出し ふたたび

■ 9/30(日)14:00 浅草見番


前座 柳家まめ緑「狸札」

柳亭 市楽「幇間腹」

五街道 雲助「つづら」

五街道 雲助「妾馬」



【雲助 蔵出し】
  五街道雲助師匠が、当代あまり演じられなくなったネタなどを披露する年4回ほどの恒例の独演会。お恥ずかしい限りですが、当方初めて参加しました。場所は浅草見番。花街の事務所の2階で、やや横長い大広間に50席ほどの座布団敷の客席。

P9300026.jpg

 雲助師匠は、寄席の定席でもよく拝見しますが、何分にも持ち時間が少ないです。今年師匠のトリで聴いたのは、池袋演芸場で小三治の代演だったときの「子別れ」くらい。落語研究会で演じられるような長講がお目当てだと、今回のような独演会や落語会が最適ですね。次回は12/1(土)。休みを取ってでも聴きに行きたいと思ってしまいました。

【つづら】
  最近は演じられなくなった噺なのだそうです。間男の示談金は7両2分(大判小判とありましたが、大判の価値は7両2分だそうです)という解説があったので、噺の筋もすんなり頭に入ってきました。
博打で作った借金に追われて窮地に追い込まれた男が成田に借金に行く途中、叔母から妻と質屋の主人との不倫話を聞かされて家に戻る。すると、家に上がり込んでいた質屋の主人がとっさにつづらに隠れる。力づくでもつづらを開けようとする男を必死に制止する女房。そして男はつづらを持って質屋に行き、7両2分で質入れしようとするというお話。

 単なる痴話話ではなく、人情話としてのテイストを随所に盛り込んだ師匠の演出が光りました。質屋の主人のおかげで借金がなくなったことを妻が必死に夫に訴える場面。冒頭の場面で、母親から新しい着物をしつらえてもらい子供が喜ぶ場面も実ににくい演出ですね。「子供にも着物を新しくしてやることができたんだよ」とつづらを開けようとする夫に妻は必死に訴えかけます。この場面思わず感涙してしまいました。
 上で触れた「子別れ」のときもそうでしたが、子供の純真さをしみじみと醸し出すのも師匠はうまいですね。「大人の事情で子供は裏切れない」という一面の真理がひしひしと伝わってきます。老境の質屋の主人も、嫌味ではなく枯れた味わいのある人物として描写されていました。

【妾馬(めかうま)】
  サゲの部分で初めて「妾馬」という演題の意味がわかるということですが、今はあまり最後の部分は演じられないことが多いようです。今回は、冒頭の井戸替えの部分と、サゲの八五郎が馬に振り回される部分とを加えた通し(フルバージョン)で演じてくれる貴重なチャンスでした。およそ1時間くらいの長い演目でしたが、聴衆をしっかり惹きつけて離さない名演でした。その名演として成功した要因の1つに八五郎のよく練り上げられた人物像があると思います。八五郎の面白くユニークで飽きさせないキャラクターとして完成度が高かったため、聴く側としてもとても八五郎に親近感を覚え、時間を楽しく共有することができたように思います。

 長屋の住人おつるが大名に見染められ側室としてお世継ぎを生み、お方様となる。その兄である大ぼけ天真爛漫キャラの八五郎は、おつるの兄ということで屋敷に呼ばれ、とんでもない失態や暴言の数々。お殿様はそんな八五郎を気に入り、士分に取り立てられることになる。というあらすじ。
 
 お屋敷に初めて呼ばれたときの八五郎のパフォーマンスが最高でした。これ以上ないというくらい楽しませてくれました。八五郎の都都逸を聴いたお殿様のいたって真面目な反応も面白かったです。

 よく省略される場面として、まず前半の井戸替え。長屋で井戸替えをしているときに大名の一行が通りかかりおつるを見染めるという場面。ここは省略されて、お世継ぎ誕生を長屋の大家が八五郎に知らせるところから始まることが多くなっています。井戸替えとは、江戸時代には毎年七夕の日に行われた井戸の清掃作業のこと。

 次に終盤の場面。ある日、お殿様が馬で出かける時に、八五郎を供に連れて行こうとするが、馬に乗ったことがない八五郎は、馬に振り回されてしまう。回りの者が「どちらへ参る」「前に回って馬へ聞いてくれ」というのがオチ。ここまで聴いてもまだ「妾馬(めかうま)」の意味が呑みこめませんでしたが、さらに調べてみたら殿様が可愛がっていた「妾のような馬」を与えられたという意味からその題が付いたそうです。

 今回妾馬を通しでやることになったのは、前回お客さんに配ったアンケートの一案が採用されたからだそうです。なかなか粋な企画でしたね。通しで聴くのは初めてですし、市楽さんもそんなことを話してました。

P9300028.jpg

 台風17号急接近中。暗雲立ち込める風情の浅草寺とスカイツリーの図
P9300034.jpg

もう1つ蛇足を言わせてm(__)m 妾馬(めかうま)って聞くと、自分いつもメカゴジラとかを連想してしまうんです。「機械仕掛けの馬」みたいな?イメージとしてはヤッターマンにでてくるヤッターモグラ、ヤッターワン、ヤッターペリカンなんかが頭の中にふつふつとわいてくるんです。今回妾馬の演題命名の由来のオチまで聞きましたので、少しはこんな誤った(爆)イメージが払拭されることを願っています(^^ゞ
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テーマ:落語
ジャンル:学問・文化・芸術
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